父は戦争中

ケンボーショー

2019年03月25日 23:40

      《 太 平 洋 戦 争 》 の話。

 戦が激しくなった、本部の八重岳から,
南部の ギーザバンタ(慶座絶壁)へ転進した。
米軍の艦砲射撃は続く、マリン兵の執拗な攻撃も昼夜中続く。

        【日本軍は「後退」とは言わず「転進」と言う。【米軍のイメージ写真】

・・・ お陰で 俺は睡眠不足だ、砲弾の飛び交う中で
波打ち際まで逃げ回ってきた。
突然 耳元で炸裂音が轟いた … パッと身を伏せる、
 其の侭 腹ばいで匍匐前進だ。
途中で左足のつま先に 異様な違和感を感じた。

 やっとの事で陸軍壕にたどり着くと、数名の戦友がいた。
気になっていた左足のつま先を診ると親指と中指が
砲弾で 吹き飛ばされて 無くなっていた。…
 急いで軍服を歯で千切って応急処置をした、
戦友が居る安心がでて、睡魔が襲ってきた。
【陸軍壕のイメージ写真】

 どれだけ寝ていただろう?、
戦友が俺を死んだとばかりに思っていたらしい、
軍服のボロ切れ包帯を外すと、膿を持っていた、
丸々 3日も寝ていたらしい。

膿の中に 白い粒々が蠢いていた、… 蛆だ、ハエの幼虫だ。
 戦時中で薬品らしき物は無い、こそばゆくて気持がいい … 。
怪我をして 膿を持っている戦友に分け与えた。

《 壊疽は患うと 患部の切断しかない》 と言われるが、現在の医学療法では「マゴットセラピー」が良いと言われている。しかも 蛆の分泌物で患部の傷口の治療にも効果があると証明されている。99%の 高い確率で 完治も可能だと云う 》

    【 当山叔父さんの又聞きで (父の話) 】 (其の頃 わたしは 母のお腹の中)



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