オトォーさん の荼毘 ①

        【 オトォーさん の荼毘 】

オトォーさん の荼毘 ①
 オトォーさんは管箱に入れられていた。
        膝を折られ、手を胸に組んで窮屈そうだ。

 別れの酒を酌む ぼくの番だ、泡盛を唇に垂らす、
   身内の伯父さんが、荷車に管箱を白い布で包んで
          オトォーさんを乗せて 墓まで運んだ。 

オトォーさん の荼毘 ①

 隣村の半地の外れに墓はある、
    急拵えの ブロックの墓は、小さくて
            管箱が入れる程の大きさだ。

 オトォーさんを管箱に入れたまま、墓の前に置くと
              大人達は一斉に泣き出した。

 身内の者は、最後の別れの挨拶をして墓の中に
         オトォーさんを入れて、閉じて封をする。

 ヤンバルの風習で、線香に火を付けて
   黒い雨傘と、男下駄と、葦の茎に 菜の花を挿して、
     板の覆いに白い紙を貼って、墓前の目隠しにする。

 墓の風習は終わり、皆な帰途に就く。 

オトォーさん の荼毘 ①

             3歳と10ヵ月の頃。


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